英語中上級者におすすめの勉強法10選|伸び悩みを抜けるトレーニング

ある程度英語ができるようになると、伸びている実感が急に薄くなる時期が来ます。
TOEICは800点、900点と取れる。会議もなんとなく参加できている。それなのに、自分の英語が去年と比べて上手くなった気がしない。
筆者もこの停滞期がかなり長かったです。
初級から中級までは、単語と文法を詰め込めば素直に伸びます。ところが中級から先は、同じやり方を続けても頭打ちになります。
やることを変えないと、いつまでも同じところをぐるぐるしてしまうんですよね。
今回は、中上級者が停滞期を抜けるために効く勉強法を10個紹介します。
どれも筆者が実際に試して、伸び方が変わったと感じたものです。
それではまいります!
- 日本生まれ日本育ち、海外在住経験ほぼゼロ。
- 国内学習で英語力をアップ。
- 現在の英語力は外資系企業でネイティブとガンガン議論できるレベル。
- これまで長期に渡り様々な手法で英語力アップにコミットし、ときには挫折し、ときにはうまくいった経験から、読者に有益で再現性のある情報を届けたい。
- BizSprinto開発チームの一員。
類義語のニュアンス差まで詰める|知っている単語を使える単語に引き上げる
中上級者になると、知っている単語の数はそれなりに増えています。
問題は、その多くが読めば分かるけれど自分では使えない状態で止まっていることです。
ここから先で効くのは、新しい単語を増やすことよりも、すでに知っている単語の解像度を上げることだと感じています。
例えば、確認するという意味の単語をいくつ使い分けられるでしょうか。
check、confirm、verify、validate。どれも辞書では確認すると訳されますが、実務で使うと意味の重さがまったく違います。
confirm は相手に念押しする場面、verify は事実かどうかを検証する場面、validate は妥当性を裏付ける場面で使われることが多いです。
こうした差は、日本語訳を覚えているだけでは絶対に見えてきません。
知らない単語に出会ったときだけでなく、知っている単語に出会ったときも、類義語との違いを意識して調べてみてください。
単語帳に登録するときも、日本語訳だけでなく、類義語や対義語、実際に出会った例文をセットで残しておくと定着がまったく違います。
コロケーションと句動詞を集める|ネイティブらしさは組み合わせで決まる
文法的に正しいのに、なぜか不自然に聞こえる英語があります。
その原因の多くは、単語の組み合わせにあります。
英語には、この動詞にはこの名詞がつくという相性の決まりが大量にあります。これがコロケーションです。
例えば、決定を下すは make a decision であって、do a decision とは言いません。
同じように、影響を与えるなら have an impact、リスクを取るなら take a risk と、動詞側が決まっています。
中上級者が一段階ネイティブに近づくには、単語単体ではなく、この塊で覚え直す作業が効きます。
あわせて意識したいのが句動詞です。
ネイティブは会話の中で、難しい単語よりも簡単な動詞と前置詞の組み合わせを多用します。
postpone より put off、tolerate より put up with のほうが日常的に耳にしますよね。
難しい単語を知っているのに会話が硬く聞こえる人は、句動詞の引き出しが少ないことが多いです。筆者もまさにそうでした。
瞬間英作文を抽象的な内容で回す|言える範囲の天井を上げる
瞬間英作文は初級者向けのトレーニングだと思われがちですが、中上級者こそ負荷を上げて続ける価値があります。
中上級者になると、事実を伝える英語は問題なく言えるようになっています。
売上が10%増えました、会議は明日の3時からです。この辺りはもう詰まりません。
詰まるのは、抽象的な内容や、微妙なニュアンスを含んだ内容を話すときです。
この案件は進めるべきだと思いますが、リスクの見積もりが甘い気がしています。
こういう、条件や留保がついた文をとっさに組み立てられるかどうかが、中上級者の壁だと感じています。
だからこそ、練習する例文を意図的に長く、複雑にしていくのが効果的です。
仮定法、譲歩、因果関係。文法として理解していても、とっさに口から出せる人は多くありません。
もう1つおすすめなのが、同じ内容を別の言い方で言い直す練習です。
1つの日本語に対して、2通り3通りの英文を作ってみる。これをやると、表現の引き出しが一気に増えます。
実際の会話でも、一度言った内容を別の言葉で補足できる人は、圧倒的に伝わりやすいです。
精聴で音の脱落と連結を潰す|なんとなく聞き取れるを卒業する
中上級者のリスニングは、だいたい聞き取れる状態で止まりがちです。
文脈と知識で補完しているので会話は成立しますが、細部は実は聞こえていない。筆者も長らくこの状態でした。
ここを抜けるには、多聴ではなく精聴が必要です。
やり方はシンプルで、1分程度の音声を、一語一句すべて聞き取れるまで繰り返し聞きます。
聞き取れない箇所があったら、スクリプトで答え合わせをします。
ここで大事なのが、なぜ聞き取れなかったのかを切り分けることです。
知らない単語だったのか、知っているのに音として認識できなかったのか。中上級者の場合、圧倒的に後者が多いです。
want to が wanna に、going to が gonna になるのは有名ですが、実際の会話ではもっと細かい脱落や連結が起きています。
語尾の子音が消えたり、次の単語の頭とくっついたり。この音の変化のパターンを体で覚えると、リスニングの精度が一段上がります。
聞き取れなかった箇所は、自分でも同じように発音できるまで真似してみてください。発音できる音は、聞き取れるようになります。
シャドーイングを速い素材と多様なアクセントで|耳の上限を引き上げる
シャドーイングも、中上級者は素材選びで差がつきます。
すでに余裕を持ってついていける素材でいくら練習しても、耳の上限は上がりません。
少し速い、少し難しいと感じるくらいの素材を選ぶのがポイントです。
ニュース英語のように整った音声だけでなく、インタビューや対談のような、言い淀みや被せが入る自然な会話にも取り組んでみると良いと思います。
実際の現場で聞くのは、こちらのタイプの英語です。
そしてもう1つ、アクセントの幅を広げることも中上級者には欠かせません。
US英語だけを完璧に聞き取れても、グローバルな環境では足りないからです。
筆者の職場では、インド、シンガポール、オーストラリア、イギリスと、本当にいろいろな英語が飛び交います。
慣れていないアクセントは、内容が簡単でも一気に聞き取れなくなります。逆に言えば、慣れるだけでかなり改善します。
注意点として、音だけを追う口だけシャドーイングにならないようにしてください。
1回終えるごとに内容を要約できるか自分に問いかけると、意味理解を伴った練習になります。
英文速読でWPM200超えを目指す|処理できる情報量そのものを増やす
中上級者は、英文を読めないわけではありません。
ただ、日本語と同じスピードでは読めていないはずです。
読解力の問題ではなく、処理速度の問題ですね。ここを上げると、扱える情報量が単純に増えます。
目安として、TOEICのリーディングを完走するにはWPM150程度、英文資料や会議の文字起こしを違和感なく処理するならWPM200以上が必要だと感じています。
ネイティブ成人の平均は250〜300WPMと言われているので、まずは200を目標にすると現実的です。
中上級者が意識したいのは、読み方を目的に応じて切り替えることです。
すべての英文を同じ丁寧さで読む必要はありません。
全体像を素早く掴みたいときはスキミング、特定の情報だけ探したいときはスキャニング、しっかり理解したいときは精読。この使い分けができると、処理量が一気に変わります。
大量の英文メールや資料に埋もれている人ほど、この切り替えの効果を実感できるはずです。
英英辞典に切り替える|日本語を介さずに意味を掴む
中上級者になったら、辞書を英英に切り替えるタイミングだと思います。
英和辞典は便利ですが、日本語に置き換えた瞬間に、その単語が本来持っているニュアンスがかなり削られます。
先ほどの confirm と verify のように、日本語訳が同じでも英語では別物という単語はいくらでもあります。
英英辞典の定義を読むと、その単語がどういう場面で使われるのかが説明されているので、使い分けの感覚が掴めます。
もう1つの効用が、定義文そのものが良い英語のインプットになることです。
物事を平易な言葉で説明する文章なので、自分が説明するときの言い回しの参考になります。
最初は定義を読むのに時間がかかってストレスに感じるかもしれません。
その場合は、まず英英で読んでみて、分からなければ英和で確認するという二段構えにすると無理なく移行できます。
筆者は単語の意味を調べるときは、Googleで〇〇 meaningと検索窓に入れて調べます。そうすると英語での単語の説明が出てきます。
自分の英語を録音して分析する|固まってしまったミスに気づく
中上級者に特有の落とし穴が、間違いが固定化してしまうことです。
ある程度通じるようになると、通じるしまぁいっかという油断や、自分はじゅうぶん英語が話せるという慢心が生まれます。
その結果、同じ間違いを何年も繰り返したまま気づかない、ということが普通に起こります。
自分の英語はまだまだだなと気づく方法が、録音して聞き返すことです。
会議の発言でも、独り言の練習でも構いません。自分の英語を客観的に聞くと、驚くほどいろいろなことに気づきます。
冠詞が抜けている、三単現のsが落ちている、同じつなぎ言葉ばかり使っている。
筆者が録音で気づいたのは、考えながら話すときに毎回同じ言い回しに逃げていたことでした。
意識してからは、別の表現に置き換える練習をするようになり、話し方の幅が広がりました。
洋書と専門コンテンツで背伸びする|興味の深さで負荷をかける
学習用に作られた教材は、中上級者にとっては物足りなくなってきます。
語彙も構文も調整されているので、負荷が足りないんですよね。
このタイミングで、ネイティブ向けに書かれた素材に移行するのがおすすめです。
選ぶときのコツは、英語の難易度ではなく自分の興味で選ぶことです。
内容に興味があれば、多少難しくても読み進められます。逆に興味のない題材は、簡単でも続きません。
自分の専門分野の洋書や業界メディアから入ると、背景知識があるぶん理解を助けてくれるので入りやすいです。
しかも、そこで覚えた語彙はそのまま仕事で使えます。
読み方としては、辞書を引きすぎないことをおすすめします。
知らない単語が出るたびに止まっていると、読書としてのリズムが崩れて続かなくなります。
何度も出てくる単語や、そこが分からないと話が読めない単語だけ調べる。この割り切りが、中上級者の多読では大事だと思います。
資格試験を負荷装置として使う|締め切りで弱点を炙り出す
最後は、資格試験の使い方です。
試験のための勉強はあまり意味がないという意見もありますし、筆者も基本的にはそう思っています。
ただ、中上級者にとって試験には別の使い道があります。締め切りとして使うことです。
停滞期にいちばん怖いのは、なんとなく勉強を続けて、なんとなく満足してしまうことです。
試験日という締め切りがあると、それだけで学習の密度が変わります。
もう1つの効用が、弱点が数字で可視化されることです。
自分ではリスニングが弱いと思っていたのに、実はライティングのほうが課題だった、ということは普通にあります。
中上級者なら、TOEICよりも英検1級のような4技能を問う試験のほうが、弱点が見えやすいと思います。
筆者は先日英検1級を受けましたが、特別な対策はほとんどしていません。日々のトレーニングの成果を測る場として使いました。
合格そのものより、自分の英語がどこまで来たかを客観的に確認できたことのほうが価値がありました。
4つのトレーニングは、BizSprinto Oneでまとめて回せる
ここまで紹介した10個のうち、瞬間英作文・シャドーイング・速読・自分専用の単語帳の4つは、筆者が開発に携わっているBizSprinto Oneというアプリ1つでまとめて取り組めます。
BizSprinto Oneは、ビジネスパーソン向けのオールインワン英語学習アプリです。
← 横にスライドして、他の画面もチェックできます →
4つのトレーニングを別々のアプリで管理する必要がなく、1つのアプリで完結します。
学習の記録もアプリ内でまとめて確認できるので、停滞期でも積み重ねが数字で見えるのは続けるうえで助けになります。
- ニュース音読|毎日の学習を始めるオープナーになる
- 瞬間英作文|言いたいことがとっさに出てくる瞬発力を鍛える
- 速読|ビジネス英文を速く、正確に読む力を鍛える
- シャドーイング|US・UK・インドなど、多様な英語を聞き取る力を鍛える
- 英単語マイリスト|仕事で出会った単語を、自分だけの単語帳で定着させる
中上級者向けに補足すると、シャドーイングは多様なアクセントに対応しているので耳の幅を広げるのに使えます。速読はスキャニングとスキミングが専用のステップとして組み込まれているので、読み方の切り替えを練習できます。
英単語マイリストは、20,000語の辞書と連動していて、類義語・対義語・例文・英語での説明まで含めた多角的なテストができます。日本語訳だけで覚える段階を抜けたい人に向いています。
複数のアプリを別々に契約すると、月々の課金がかさみますしユーザー登録も面倒ですが、BizSprinto Oneはユーザー登録不要、月額1,980円ですべてのコンテンツ・機能が使い放題です。
無料の状態でも一部のコンテンツをお試しいただけます。会員登録も不要なので、ダウンロードしたらすぐに始められます。
残りの6つ(類義語・コロケーション・精聴・英英辞典・録音分析・洋書・資格試験)は、今ある環境や無料のツールで始められるものばかりです。
まとめ
中上級者の停滞期は、努力が足りないから起きるわけではありません。
初級から中級まで通用したやり方が、そこから先では効かなくなるだけです。
今回紹介した10個に共通するのは、量を増やすのではなく、負荷の質を変えるという発想です。
知っている単語の解像度を上げる。少し速い素材に挑む。細部まで聞き取る。自分の英語を客観的に見る。
どれも地味ですが、この一手間が停滞期を抜ける鍵になります。
10個すべてをやる必要はありません。今の自分にいちばん足りないと感じるものを1つ選んでみてください。
筆者自身、停滞期は何度も経験しました。そのたびにやり方を少しずつ変えて、なんとか抜けてきた感覚があります。
伸びが見えない時期こそ、実は土台が作られている時期でもあります。
焦らず、負荷のかけ方を工夫しながら続けていきましょう。
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