TOEIC900点からおすすめの英語勉強法7選|スコアの先で実際に使える英語へ

TOEIC900点を取ったとき、筆者は正直かなり満足していました。
就活では英語できるキャラ、新卒で外資系に入ってからもしばらくは英語できるキャラで通していました。
ところが最初の英語プレゼンで、質疑応答にまったく答えられず撃沈。
スコアと実務能力は別物なんだと、そこで初めて突きつけられた感じです。
同じような経験をした方は、けっこう多いのではないでしょうか。
TOEIC900点は決して低くない到達点です。ただ、この試験が測っている範囲はかなり限定的で、そこから先は測定されていない部分を自分で埋めていく必要があります。
今回は、TOEIC900点を超えた人が次に取り組むべき勉強法を7つ紹介します。
スコアをさらに上げるための方法ではなく、実際に英語を使えるようになるための方法です。
それではまいります!
- 日本生まれ日本育ち、海外在住経験ほぼゼロ。
- 国内学習で英語力をアップ。
- 現在の英語力は外資系企業でネイティブとガンガン議論できるレベル。
- これまで長期に渡り様々な手法で英語力アップにコミットし、ときには挫折し、ときにはうまくいった経験から、読者に有益で再現性のある情報を届けたい。
- BizSprinto開発チームの一員。
TOEIC900点が証明していること、していないこと
勉強法の話に入る前に、TOEIC900点という数字が何を意味しているのかを整理させてください。ここがずれていると、次にやることの選び方を間違えます。
まず、TOEIC L&Rが測っているのは聞く力と読む力だけです。しかも受け身で処理する力に限られます。
話す力と書く力は、一切測定されていません。
900点というスコアは、ビジネスで使われる標準的な英語をおおむね理解できる、ということを示しています。これ自体は十分に立派な土台だと思います。
一方で、その土台の上に何も乗っていない状態だと、現場では驚くほど機能しません。
筆者がまさにそうでした。相手の言っていることは分かる。でも自分から発言できない。この非対称さが、900点前後の人がぶつかりやすい壁だと思います。
さらに言うと、聞く力と読む力についても、TOEICが扱う範囲は実務よりかなり整えられています。
音声は明瞭で、言い淀みも被せもありません。文章も設問に答えられる程度の速度で読めれば足ります。
つまり900点の先でやるべきことは、測定されていない能力を足すことと、測定範囲が狭かった能力を実務水準に引き上げることの2つです。
この観点で、7つ紹介していきます。
瞬間英作文でアウトプットに軸足を移す
900点を超えたら、最優先で取り組んでほしいのが話す訓練です。
知識はもう十分に持っています。足りないのは、それを口から出すトレーニングです。
瞬間英作文は、日本語の文を見て場面を想像し、できるだけ速く英語に変換して声に出すトレーニングです。
筆者が900点の壁を越えた実感を得たのは、このトレーニングを始めてからでした。
ポイントは、完璧な英文を作ってから話すのをやめることです。
900点レベルの人は文法知識があるぶん、正しく言おうとして固まってしまいがちです。実際の会話では、とりあえず話し始めて、話しながら組み立てていきます。
もう1つ意識したいのが、難易度の設定です。
初級者向けの短い例文はすぐ言えてしまうので、負荷になりません。条件や留保がついた長めの文で練習するほうが効果的です。
この案件は進めるべきだと思いますが、リスクの見たてが甘い気がしています。
このくらいの文を、詰まらずに言い切れるかどうかが1つの目安になります。
毎日10分でも続けると、数ヶ月ほどで会議中に言葉が詰まる回数がはっきり減ってきます。
自分の英語を録音して聞き返す|スコアでは絶対に見えない癖を知る
TOEICのスコアは、自分の英語がどう聞こえているかを何も教えてくれません。
そして900点レベルになると、頑張れば通じてしまい、それで満足してしまうということが起こります。
その結果、同じ間違いを何年も繰り返したまま気づかない、ということが普通に起こります。
自分の英語が全然ダメだなという感覚を得る方法が、録音して聞き返すことです。
正直、最初はかなり気が滅入ります。筆者も初めて聞いたときは途中で止めました。
ただ、驚くほどいろいろなことに気づきます。冠詞が抜けている、三単現のsが落ちている、同じつなぎ言葉を連発している。
筆者が気づいたのは、考えながら話すときに毎回同じ言い回しに逃げていたことでした。意識してからは別の表現に置き換える練習をするようになり、話し方の幅が広がりました。
最近はAIに自分の英語を渡して、不自然な箇所を指摘してもらうこともできますね。
シャドーイングで生の英語に耳を作り直す|整った音声から離れる
TOEICのリスニングで満点近く取れても、実際の会議で聞き取れないことがあります。
これはよくある話で、筆者も同じ経験をしました。
理由はシンプルで、TOEICの音声が整いすぎているからです。
スタジオ収録の明瞭な発音、適切な速度、言い淀みなし。実際の会話とはかなり違います。
現場では、早口で、言い直しがあって、複数人が被せてきて、しかもアクセントもバラバラです。
筆者の職場では、インド、シンガポール、オーストラリア、イギリスと、本当にいろいろな英語が飛び交います。慣れていないアクセントは、内容が簡単でも一気に聞き取れなくなります。
だからこそ、900点の先では素材選びが重要になります。
教材用に整えられた音声から離れて、インタビューや対談のような自然な会話、そして多様なアクセントに触れておくこと。
シャドーイングなら、聞くだけでなく口を動かすので、音の変化を体で覚えられます。自分で発音できる音は、聞き取れるようになります。
注意点として、音だけを追う練習にならないようにしてください。1回終えるごとに内容を要約できるか確認すると、意味理解を伴った練習になります。
英文速読で処理スピードを実務水準に上げる|試験の速度では足りない
TOEICのリーディングを時間内に解ける速度と、実務で必要な速度には差があります。
目安として、TOEICを完走するにはWPM150程度あれば足ります。
一方、英文メールや資料、会議の文字起こしを違和感なく処理するにはWPM200以上ほしいというのが筆者の実感です。ネイティブ成人の平均は250〜300WPMと言われています。
筆者は入社当初、英文メールを1通読むのに日本語の2〜3倍かかっていました。結果として大量に届くメールを読み飛ばし、大事な情報を取りこぼしていた時期があります。
読めないのではなく、精読していると時間がかかりすぎる。これが問題でした。
900点レベルなら読解力自体は足りているので、あとは処理速度の問題です。
まず返り読みをやめて、意味のかたまりごとに前から処理する読み方に切り替えます。
あわせて、目的に応じて読み方を変える練習も効きます。全体像を掴むならスキミング、特定の情報を探すならスキャニング、しっかり理解するなら精読。この切り替えができると処理量が変わります。
また、TOEICの試験で全集中して読むのと、疲労がたまった状態で仕事で英語を処理するのとはわけが違います。疲れていても素早く読める力をつけましょう。
自分の業務領域の語彙を作る|TOEIC頻出語ではカバーされない
900点を取れる人は、TOEICに出る範囲の語彙はほぼ押さえています。
ところが実務では、TOEICにまったく出てこない単語が普通に飛び交います。
エンジニア、ファイナンス、法務、マーケティング。それぞれの現場で使われる専門用語は、市販の単語帳ではカバーしきれません。所属する業界ごとにも様々な専門用語があるでしょう。
ここから先は、汎用的な単語帳を1冊やるより、自分の仕事で出会った単語をその都度ストックしていく方が効率的です。
筆者は専用の暗記時間をほとんど取っていませんが、英文資料やニュースで知らない単語に出会ったら、その場で登録して後から復習しています。
もう1つ、900点レベルで効いてくるのが、知っている単語の解像度を上げる作業です。
確認するという意味の単語をいくつ使い分けられるでしょうか。check、confirm、verify、validate。どれも日本語訳は似ていますが、実務での重さがまったく違います。
読めば分かるけれど自分では使えない単語を、使える側に移していく。この作業が語彙力の質を変えてくれます。
単語を登録するときも、日本語訳だけでなく類義語や出会った例文をセットで残しておくと定着がまったく違います。
英語で書く量を増やす|論理を組み立てる力はスコアに出ない
TOEIC L&Rでは書く力も測られません。
そして書く力は、話す力の土台にもなります。
頭の中で英語の論理構成を組み立てられない人は、話すときにも組み立てられないからです。
幸い、書く練習は日常業務の中に組み込みやすいです。
英文メールを書くとき、翻訳ツールに丸投げせず、まず自分で書いてから確認する。この一手間だけでも十分な練習になります。
筆者がおすすめしたいのは、書いたものをAIに見せて添削してもらうことです。
文法的な誤りだけでなく、もっと自然な言い方はないか、この表現は丁寧すぎないかといった観点まで聞けます。
900点レベルだと、間違いを直してもらうより、自然さの微調整のほうが学びが大きいと感じています。
会議の議事録を英語で書いてみるのも良い練習です。聞いた内容を整理して英語で再構成する作業になるので、負荷は高いですが効きます。
英語を使わざるを得ない場に身を置く|測るのをやめて使う側に回る
最後は勉強法というより、環境の話です。
900点を超えた人がなかなか伸びない一番の理由は、英語を実際に使う機会が少ないことだと思います。
どれだけトレーニングを積んでも、使わなければ本当の意味では定着しません。
職場に英語を使う機会があるなら、多少しんどくても自分から手を挙げるのが一番の近道です。
筆者も、英語の会議で発言するのが怖かった時期がありました。それでも無理やり発言し続けたことが、結果的に一番効いたと感じています。
環境がない場合は、AI英会話が現実的な選択肢になります。
特に効くのがロールプレイです。来週の会議で説明する内容を伝えて、想定される質問をしてもらう。あるいは厳しい上司の役をやってもらって、突っ込まれる練習をしておく。
本番で聞かれそうなことを一度でも英語で答えておくと、当日の余裕がまったく違います。
BizSprinto Oneでまとめてトレーニング
ここまで紹介した7つのうち、瞬間英作文・シャドーイング・速読・自分専用の単語帳の4つは、筆者が開発に携わっているBizSprinto Oneというアプリ1つでまとめて取り組めます。
BizSprinto Oneは、ビジネスパーソン向けのオールインワン英語学習アプリです。
← 横にスライドして、他の画面もチェックできます →
4つのトレーニングを別々のアプリで管理する必要がなく、1つのアプリで完結します。
- ニュース音読|毎日の学習を始めるオープナーになる
- 瞬間英作文|言いたいことがとっさに出てくる瞬発力を鍛える
- 速読|ビジネス英文を速く、正確に読む力を鍛える
- シャドーイング|US・UK・インドなど、多様な英語を聞き取る力を鍛える
- 英単語マイリスト|仕事で出会った単語を、自分だけの単語帳で定着させる
TOEIC900点を超えた方向けに補足すると、シャドーイングはUS以外のアクセントにも対応しているので、試験音声との差を埋めるのに使えます。速読はチャンク読みやスキミング、スキャニングなどの7ステップで、速読力鍛えることができます。
収録している例文はビジネスシーンに特化していて、会議・プレゼン・交渉・メール対応など、実務で使う場面を想定したものが2,000以上あります。
複数のアプリを別々に契約すると、月々の課金がかさみますしユーザー登録も面倒ですが、BizSprinto Oneはユーザー登録不要、月額1,980円ですべてのコンテンツ・機能が使い放題です。
無料の状態でも一部のコンテンツをお試しいただけます。会員登録も不要なので、ダウンロードしたらすぐに始められます。
まとめ
TOEIC900点は、英語力のゴールではなく通過点です。
そして、そこから先で必要になるのは、スコアを上げるための勉強とは種類が違います。
測定されていなかった話す力と書く力を足すこと。試験より広い範囲に耳と目を慣らすこと。この2つが軸になります。
7つすべてを一度にやる必要はありません。
会議で発言できないのが悔しいなら瞬間英作文から、聞き取れないのがつらいならシャドーイングから。今いちばん困っていることから選んでみてください。
筆者も900点を取ってから、実際に使えるようになるまでには何年もかかりました。
ただ、方向さえ合っていれば着実に進みます。スコアという分かりやすい指標がなくなるぶん、実感が持てるまでに時間がかかるだけですね。
合わせて読みたい関連記事
筆者が実際に課金して使ってきたビジネス英語アプリを厳選し、目的別の選び方まで解説した記事です。

TOEIC900点を超えても話せなかった筆者が、外資系の現場で実際に使うフレーズを100個まとめた記事です。

中上級者が伸び悩みを抜けるための勉強法を、負荷の質を変えるという観点から10個紹介した記事です。

会議や商談で言葉が出てこない問題に対して、瞬間英作文がビジネス英語と相性が良い理由を解説する記事です。

外資系でボトルネックになりやすいリスニングについて、どんなアクセントも聞き取る力の重要性を語った記事です。

4技能を問う英検一級に、特別な対策なしで一発合格した筆者の日々の学習法を紹介する記事です。



